傾斜(スロープ)でのショット!3大原則をご存じですか?

練習場ではフラットな状態で練習していますが、ゴルフコースでは、ほぼフラットな状況は存在しません💦

それも複雑な傾斜があります。

その傾斜を克服するには、どうしたら良いと思われますか?

ある生徒の方から

ラウンド中、つま先下がりが全然当たらないんです…
チョロとか空振りまで…
折角、ドライバーが飛んでも、つま先下がりになると…

と質問があり、そしてその方の衝撃的な言葉から今回の文章をお伝えすることとなりました。

それでは、お話させていただきます。

NEXUS-JUNGOLF

PGAティーチングプロA級が主宰する東大阪市の近鉄河内小阪駅直結のインドアゴルフスクール。初心者から100切り、上級者まで。あなたのお悩みをFlight Scopeオフィシャルアンバサダーであり、TPI(タイトリストパフォーマンス研究所)G2認定者べすとびじょん式ビジョントレーニングプロフェショナルトレーナーそしてコグトレ®など、数値と感覚との融合レッスンであなたへおいしいゴルフのつくり方をお伝えします。

基本中の基本

私達、PGAティーチングプロは、B級講習会で次のようなレッスンの実技講習を行い、テストにパスしなければなりません。
これが、また難しかった…

PGA基本ゴルフ教本では下記のようにお伝えいたします。

ゴルフコースには、左足上がり、左足下がり、つま先上がり、つま先下がりなど様々な傾斜面があります。ボールの落下地点によってその状況に応じたショットが必要となります。
これらの状況でのショットで共通していることは、

  1. バランスがよい安定したアドレスにする。
  2. ボールの位置をスイングの最下点にする。
  3. コンパクトなスイングをする。

を心がけることです。

PGA基本ゴルフ教本

この3項目って意外と難しいんです。
そして、教本通りのアドレスなどができ、そして、教本通りの弾道にならないとテストに合格しないのです。

当然、教本の文章も丸暗記(これも大変でした💦)

この暗記・実技テスト等に合格してティーチングプロB級取得になるんですが、今度はティーチングプロA級では、この教本を基に個々にカスタマイズすることになるんです。

そのカスタマイズの事項が次に記します。

バランスが良い安定したアドレス

今回、ご質問くださいました方は、つま先下がりが苦手。
苦手というより、空振りもしてしまうくらいで、ラウンド中、

恐怖

とのことです。

教本によれば

つま先下がり

  • スタンスの幅は、傾斜がきつくなるにつれて広くします。
  • スタンスはオープンにします。
  • ボールの位置はスイングの最下点となるところです。
  • 傾斜がきつくなるにつれて両膝を曲げ、体重をかかと寄りにかけて体を安定させます。
  • ボールの位置が低くなるとクラブフェースが右を向いた状態になり、ボールがスライスしやすいので目標の左を狙います。
  • 両膝の曲げた形を保ちながらスイングする。

PGA基本ゴルフ教本

ここで、その方へのカスタマイズを施すのですが、昔ながらの傾斜台を設置してショットしていただきました。

そして、

つま先下がりはどうしてもつま先に体重になるんです。
それと、両膝を内側に絞る感じですよね。

ということだったんです。

バランスが良く安定したアドレスですが~
どうしたらかかと寄りになると思いますか?
それと、ゴルフでは、自然体という言葉が大事なんです。
自然体なのですが、普段から膝を内側に絞ってスイングされてますか?

普段のレッスンや練習風景を拝見していますが、フラットな状態で両膝を内側に絞ったアドレスでスイングはされていません。
ということは、不自然なアドレスになっているということです。

それと、何故つま先に体重が掛かってしまうのかも、この両膝を内側にするアドレスが原因です。

どうして?

まずは、両膝を内側に絞ることは辞めてみませんか?
例えば、両膝を両つま先方向に向けていただけませんか?
その状態で素振りをしていただけませんか?

あっ
安定しました!

では、2~3球打ってみましょう!

打てます!
なんじゃこりゃ!

どうして、膝を内側に絞ることになったのですか?

こうすれば安定するってどこかで聞いたような感じがしますが~
確かに、内側に絞るとつま先に体重も掛かるし、逆に全然安定しませんね…

両膝を内側に絞ってもらい再度、スイングしてもらったところ、チョロになってしまいました。
明らかに、間違いだと認識してくださいました。

では、どうして疑いもしないで膝を内側に絞った方が安定すると思い込んでいたのでしょうか?

そうなんです。

スキーマ(本人曰くですが…ちなみに心理学をご存じでしたので)

と言われる

「深い認知」

のひとつだということです。

認知ってすごいですね

さてさて、もう2つ残っていましたね。

ボールの位置をスイングの最下点にする。

ポイントとして大事なことは、ボールの位置がスイングの最下点ということなんです。

皆さんは、ほぼ1回は素振りをしてからショットを行うハズです。

いつものセットアップしたアドレスから半歩下がって素振りしてみましょう。その素振りでもし、ターフが取れたとしましょう。そこが、その傾斜での最下点です。

ボールの位置は真ん中じゃないの?

基本ゴルフ教本には、必ず、左足かかと内側の延長線上に近いと記されていますが、スロープのショットでは、最下点になる。

要するに、最下点は毎回変わるっていうことです。

フライトスコープのアプリでは、最下点がボールの位置を基準にして±〇cmと表示されます。

フラットな練習環境でも毎回変わる最下点です。傾斜では当然、違って当たり前です。

ちなみに、最下点があり得ないところになった場合は、そのクラブを選択しない方が良いでしょうね!

コンパクトなスイングにする。

コンパクトなスイングとは、どんな感じだと思われますか?

これって難しい表現だと思います。

主観的にコンパクトだということですから。

例えば、
グリップを短く持つこともあれば、振り幅を小さくすることも。

では、そのコンパクトっていう言葉自体にその人の認知能力が、最大限に活かされてくるということです。

ちなみに、私たちは、ビジネスゾーンというスイング中の大事な振り幅を知っています。
9-3時(肩から肩)のスイング。
これもコンパクトなスイングとも言えます。

刷り込みなんですよね

今回は、傾斜のショットでしたが、バンカーショットやアプローチでも、当たり前かのような当たり前のことを知らずに、さぞ、当たり前のように思っている方もいらっしゃいます。

僕は、そのことをスキーマだと考えています。

スキーマとは、刷り込みだと。

間違った認知は、誰しもがやってしまうことなのですが、それを正そうとはできませんよね。

例えばこんなこともスキーマか自動思考だと思われるのですが、

チョロやトップするんです~
起き上がってるんですよね~

起き上がらなくするにはどうしたら良いんでしょうか?

との質問のでは、僕はこんな伝え方をする場合があります。

なら、初めから起き上がった前傾角度でアドレスすれば良いんじゃないですか?
それなら、それ以上起き上がるということは、できないんですから!

見方を変える。

確かに、起き上がる行為のことを、

アーリーエクステンション

という表現もあります。

このアーリーエクステンションを解決するには~

筋トレや柔軟しましょう!

が一番効果があります。

ほんと、仕事として難しい領域だと痛感しています💦